この記事では、アパートやマンションなどでトイレの水が少しずつ流れる原因や対処法について、くわしく解説しています。

アパートのトイレの水の流れ方がいつもと違うと感じる場合、それはトイレがつまりかけているサインかもしれません。

予防法についても解説しているため、いまトイレに異変がない方にとっても、これからトイレをつまらせないために役立つでしょう。

アパートのトイレの水が少しずつ流れるのはつまりの前兆

お住まいのアパートのトイレの水が、少しずつ流れるようになってきた場合、トイレがつまりかけているサインかもしれません。本来であれば一気に流れるべきですが、それが少量ずつしか流れないということは、排水管の中でつまりが発生しかけている可能性が高いといえます。

アパートのトイレの水が少しずつ流れる場合、トイレットペーパーの流しすぎなど、水でほぐれるものが原因であれば、時間が経てば解消するケースもあります。

一方で、残飯などの固形物を流したことによるつまりや、水に溶けない固形物が原因の場合、放置しても現象が解消されることはありません。むしろ、こうした状況を放置してしまうと、排水管から異臭がのぼってきたり、水があふれる可能性もあります。

また、マンションやアパートなどに設置されているトイレの排水管は、やがて合流するようになっています。つまりの箇所によっては、放置すると最悪の場合、ほかの部屋にも影響がでるかもしれません。

したがって、水が少しずつ流れるなどの前兆が現れたら、長時間の放置は避け、なるべく早い対処が大切です。

アパートのトイレの水が少しずつ流れる原因は使い方にある

アパートのトイレの水が少しずつ流れるのは、つまりの前兆かもしれません。トイレがつまりを引き起こす原因はさまざまですが、普段のトイレの使い方に問題があるケースがほとんどです。

水に溶ける物がつまった

トイレットペーパーや流せるトイレシート、排泄物などは水を含むとほぐれて流れていきます。ただし、次のようなケースの場合、うまく流れない可能性があります。

• 一度に大量のトイレットペーパーを流した
• 品質の低いトイレシートやトイレットペーパーを使用した
• 硬い便を流した

一度にトイレに流せるトイレットペーパーの量は、各トイレメーカーによって定められており、使用説明書にも記載があります。この記載を超えて大量に流すと、トイレットペーパーがほぐれきらず、排水管の中でつまってしまうことがあります。

また、流せるトイレシートなども記載上は「流せる」とうたわれていますが、海外製など低品質な製品の場合、水にほぐれないケースがあります。

固形物を流した

小さなおもちゃや、お弁当の残りなどの固形物は水に溶けないため、つまりを引き起こしやすいです。特に、小さなお子様がいるご家庭や、昼食のお弁当の残りをトイレに廃棄している場合には注意が必要です。

大便やトイレットペーパーが原因であれば、時間が経つことで解消される可能性がありますが、これらの固形物は時間が経っても解消されないため、早期の対処が必要といえます。

排水経路が狭くなっている

トイレの排水経路は、使用していくなかで排水管の壁面に汚れが堆積していきます。たとえば、ラーメンの残り汁などをトイレに流していませんか？

油分は水に溶けないため、こうした液体をトイレに流していると壁面にこびりつき、堆積することで排水経路が狭くなったり、便などが流れにくくなります。日常的に薬剤などで排水経路のセルフメンテナンスを行い、正しいトイレの使い方をすることが大切です。

タンクからの水量が少ないから

近年では環境への配慮から、アパートのトイレが節水トイレであることも少なくありません。節水トイレはかつてのトイレに比べて、流れる水の量が少ない特徴があります。

これまでのトイレでは流せていた量でも、節水トイレでは流しきれないこともあります。また、日常のメンテナンスをおこたっていて、排水経路が狭くなってしまっている場合も、その影響を受けやすいということが考えられます。

アパートのトイレの水が少しずつ流れるときはどうしたらいい？

アパートのトイレの水が少しずつ流れるようになったときは、つまりの前兆である可能性が高いため、なるべく早めの対処を行うことが理想的です。以下のような対処方法がおすすめです。

管理会社に連絡する

アパートやマンションのトイレは、基本的には大家さんや管理会社の所有物です。水が少しずつ流れるようになった場合や、トイレに異常が見られる場合は、まず大家さんや管理会社に連絡して、指示を仰ぎましょう。

自己判断で対処を行い、便器を破損したり勝手に手を加えたりすると、損害賠償を請求されることもあるほか、あらかじめ連絡しておくことで修理費用を負担してもらえるケースもあるため、まずは管理者への連絡をおすすめします。

市販の薬剤で溶かす

トイレ用のアルカリ洗剤をお湯と一緒に流すことで、トイレットペーパーを分解し、つまりの解消が期待できます。お湯を使用する場合は、熱湯を避けてぬるま湯を使用してください。また、洗剤を用いる場合は換気に注意し、ほかの洗剤と混ぜないようにしてください。

ラバーカップを使ってみる

原因が水溶性の場合に限り、ラバーカップ（スッポン）を使う方法もあります。使い方にコツがありますが、ラバーカップをしっかりと密着させ、押してから引き抜くことで、その際の引力でつまりの解消が期待できます。

つまりの原因が水に溶けない物の場合、ラバーカップを使うとかえって状況が悪化し、異物が取り出しにくくなってしまう可能性があります。ラバーカップを使用する際は、原因をしっかりと特定してから使用しましょう。

針金やワイヤーなどで掃除してみる

水溶性のものが原因だけど、どうにも流れが悪いという場合、排水管の経路が堆積した汚れで狭くなっている可能性があります。とくに、日常的にラーメンの残り汁やセルフメンテナンスを怠っている場合、油分や汚れが堆積している可能性は高いでしょう。

こうした場合は薬剤を使用したり、針金やワイヤーなどで汚れをそぎ落とすことで、つまりの解消が見込めます。業者は専用の道具を使って行うため、自分でやる場合は便器などを傷つけないようにご注意ください。

専門業者に依頼する

原因がわからない場合や、自己解決できる自信がない場合は、専門業者に依頼する方法もあります。業者によって費用はまちまちですが、軽度なものであればそれほどの費用はかかりません。

事前に大家さんや管理会社に連絡して指示を受けていれば、修理費用を負担してもらえるケースもあります。つまりの前兆やトイレの異常が見られた場合は、一度相談するとよいでしょう。

アパートのトイレつまりの予防方法

アパートのトイレつまりは、日常のちょっとした気遣いで予防できることも少なくありません。具体的には、次のような点に気を配るとよいでしょう。

定期的にメンテナンスする

トイレ用の洗浄剤などを活用して、排水経路や便器を定期的にセルフメンテナンスすることが大切です。とくに、マンションやアパートの場合、前の居住者の使用方法がわからないため、予想以上に汚れが堆積している可能性もゼロではありません。

居住してから一度も清掃していないという場合は、一度クリーニングしておくと安心でしょう。

水量に気をつける

ご使用のトイレが節水トイレの場合、流し方には注意が必要です。節水トイレはもともとの水量が少ないため、大量にトイレットペーパーを流したり、大便をしているのに「小」で流したりすると水量が足りない可能性もあります。

節水トイレは環境に配慮したよい製品ですが、使い方次第ではつまりやすいタイプでもあるため、従来のものよりも流し方への配慮が必要でしょう。

取り扱い説明書の記載事項を守る

トイレの取り扱い説明書には、一度に流せるトイレットペーパーの量や、トイレに流してはいけないものとして具体的な記載がされています。たとえば、流せるトイレシートや流せるネコ砂など、流せると記載があるものでも。メーカーとして推奨していないもの多々あります。

トイレを不自由なく使うためには、メーカーが推奨している使い方を守り、正しく活用することが大切です。使用説明書はインターネットでも閲覧できることがあるため、一度確認してみるとよいでしょう。

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