「あれ、トイレつまったかな?」とヒヤッとしたことはありませんか。トイレのつまりって本当に困りますよね。普通、自宅に1つしかないトイレ、もしつまったら近所のコンビニや公園に行かなければならない事態になります。
トイレがつまった時は、待っていても基本的には直りません。早く対処しなければ、大変なことになってしまいます。この記事では、トイレがつまった時の対処法、特にクエン酸を使った「かしこい方法」について、ご紹介します。
記事の内容
クエン酸で出来るトイレのつまり解消
トイレのつまりの対処法は主に3つあります。1つ目は、ラバーカップなどの物理的な圧力で解消する方法。2つ目が洗剤や漂白剤などの化学薬品を使用する方法、3つ目が専門業者に依頼する方法です。ここでは、化学薬品の内、クエン酸を使った安全に使用することができるトイレのつまり対処法をご紹介します。
そもそもクエン酸ってなに?
洗剤には大きく中性洗剤、酸性洗剤、アルカリ性洗剤(塩素洗剤、漂白剤ともいいます)の3種類があり、汚れの種類によって使い分けます。クエン酸はその中で、酸性洗剤の1つです。
酸性と聞くと怖いイメージがあるかもしれませんが、クエン酸は、料理やお菓子にも使われることもある、レモンやみかん、梅干に含まれるすっぱい成分で人体にやさしい物質なので、安心して利用できます。
クエン酸で落とせるトイレの汚れ
酸性の効果を持つクエン酸は、アルカリ性の汚れを落とすのに最適な成分で、主に手垢、水垢、黄ばみ、尿石に効果を発揮します。トイレの匂いの原因となるアンモニアは、アルカリ性の成分ですので、クエン酸と相性がよく、クエン酸による分解で匂いを除去することができます。
入れたら危険、混ぜたら危険な薬剤
よく洗剤のボトルに「まぜるな危険」などの文字が大きく記載されています。クエン酸もその1つで、混ぜたら有毒なガスが発生することがあるので注意が必要です。クエン酸は酸性洗剤なので、対極にある塩素系洗剤と混ぜると危険です。塩素系洗剤には、ハイターやブリーチと呼ばれる漂白剤が典型的で、その他にも「カビキラー」などがあります。
クエン酸を使ったトイレ掃除
トイレ掃除は、定期的に行うことが最も効果的です。ただ、毎日行うのも大変です。そこで上手に掃除して、すこしでも長く清潔に保つ方法を見て行きましょう。
用意するもの
どこまで掃除するかによって用意する掃除用具は変わってきますが、週1回程度の定期的な掃除をする場合は、便器内にも、便座やふた、便器周りも一緒に行いましょう。男性の場合、小便によって周囲に尿が飛び散るので、床や壁なども清掃が必要です。
そこで、用意するものが「トイレ用のブラシ、シート」、「洗剤」、「手袋やマスク」になります。今回は、洗剤でもクエン酸を中心にした使い方をご紹介します。
クエン酸スプレー
クエン酸は、安全性が高いといっても、濃い溶液をそのまま使ったのでは、手や目に触れた時、誤飲した時に健康被害になる恐れがあるので、しっかりと水で薄めて使用します。トイレ掃除の場合、100均などに売られているスプレーを利用すると掃除が簡単になります。
まず、水100 mlに対してクエン酸を小さじ1杯程度入れます。よく混ぜて全部溶ければ、使用可能です。もし、掃除中にクエン酸が手や目に付いたら、すぐに大量の流水で洗い流してください。
掃除の仕方
まず、便器内の清掃では、クエン酸を黄ばみや着色のある箇所へ、念入りに吹きかけましょう。拭きかけた後、5分程度、時間を置くのも有効です。便器周りの便座やふた、床や壁にもクエン酸を吹きかけましょう。
クエン酸を吸わないように、トイレのドアを開け、換気扇などで換気しながら行いましょう。最後に全体を水で流し、その後トイレシートなどでふき取れば終了です。クエン酸には、防臭効果もあるので、より清潔感が感じられます。
頑固な汚れの清掃方法
頑固な汚れと言えば「尿石」です。小便に含まれるカルシウムイオンが固まったもので、掃除を怠るとどんどん大きくなり、黄ばみが発生すると匂いの原因にもなります。クエン酸は、この尿石にも強い効果を発揮します。そもそも尿石はカルシウムの塊ですから、酸によって溶かすことができるため、クエン酸が効果的です。
通常の中性洗剤で落ちない頑固な尿石には、クエン酸とトイレットペーパーを使って除去しましょう。まず、尿石の上に適当な枚数のトイレットペーパーを置きます。その上からクエン酸をスプレーで吹きかけて、トイレットペーパーと尿石をクエン酸で浸します。
そのまま30分ほど、置いて尿石と溶かします。最後にトイレットペーパーを除き、シートやブラシで清掃しましょう。
他にも使えるクエン酸
クエン酸は、洗剤の中で安全なもので、料理やお菓子などにも入れることがあります。そのため、トイレ掃除だけでなく、日常のあらゆるとことで利用できます。
水周りには最適
クエン酸は手垢や水垢に効果を発揮するので、水回りの清掃にとても効果的です。例えば、食器洗浄機、ポットなどの家電製品、キッチンの流し台、トイレ付近の洗面台、お風呂など、水に関連する箇所ならば、大抵、掃除に利用することができる万能の洗剤なのです。
クエン酸が使えない場所
反対にクエン酸が使えない、使わない方がよい場所や物もあります。それはクエン酸の酸性成分と相性が良くない素材で出来たものです。
例えば、アルミや鉄などの金属製品、大理石やタイル目地など、酸に弱いものには使用できません。サビや変色の原因になるので、そのような箇所での使用はやめましょう。
クエン酸と重層の組み合わせと効果
トイレ掃除と言えば、クエン酸と同じくらい有名な重層があります。この重層との組み合わせがトイレのつまりに解消できるって知っていましたか?ここからは、クエン酸と重層で出来るつまり解消法について説明してきます。
重層とクエン酸は何が違うの?
これまで、クエン酸は酸性の力によって汚れを溶かして落とすことを説明してきた。重層は、クエン酸とは反対のアルカリ性の性質を持ちます。アルカリ性って聞くと、中学や高校の化学を思い出して難しく感じますが、塩素系洗剤や漂白剤の仲間です。
そのため、クエン酸で落とせない汚れを起こすことができる作用があります。アルカリ性の重層で落とせる汚れとしては、黒ずみ、カビ、残ったトイレットペーパーくずなどです。
クエン酸と重層を混ぜるとどうなるの?
酸とアルカリを混ぜると化学反応が起こることから「まぜるな危険」と塩素系洗剤のボトルによく記載されています。クエン酸は酸性で、重層がアルカリ性です。さて、2つを混ぜるとどうなるでしょう。
実は、クエン酸と重曹を混ぜると、水と二酸化炭素が発生します。そのため、塩素が発生するような危険性は無いです。密閉されたトイレだと二酸化炭素中毒になる可能性も否定できませんが、換気扇を回したり、トイレのドアを開けて置けば、基本的に大丈夫です。
重層とクエン酸の使い方と効果
重層とクエン酸を使ったトイレのつまり解消方法には、ちょっとしたコツがあります。まず、トイレの便器にある程度の水を入れます。次に、重曹をスプーン一杯、水に入れます。この時、すぐにクエン酸を入れてはいけません。
まず、重曹による汚れを分解するのを5分程度待ってから、その後、クエン酸をスプーン1杯入れます。クエン酸を入れると重曹と反応して、泡がでるのでそのまま30分程度放置します。最後に、トイレの水を排水して終了です。クエン酸と重曹の効果で、便やトイレットペーパー、黄ばみ、黒ずみなどの排水管のつまりや汚れを洗い流すことができます。
まとめ
クエン酸は、市販でもたくさんの商品が売られています。いろいろな水周りの清掃に使うことができるので一家に1つは置いておきたい商品です。体にも安心のクエン酸を上手に使うことで、毎日の掃除が手軽に行えます。トイレ掃除では、簡単なスプレータイプを使用して、日々の掃除に、また振りかけて頑固な汚れをきれいにと、さまざまな用途に利用できるのでとても重宝します。
クエン酸でトイレのつまり解消に関するよくある質問
重曹とクエン酸でトイレつまりを直すコツを教えてください。
クエン酸がない時お酢でも使えます。また、仕上げにラバーカップを使うことでより効果があります。
クエン酸の使い方はこちら
クエン酸と重曹はどこで買えますか?
100円ショップやホームセンターで購入できます。
重曹はない時としたらいいですか?
ベーキングパウダーは重曹とお酢に代用できます。しかし、効果は半減なので、使用する際は量が倍にした方がおすすめです。
重曹とクエン酸以外にトイレつまりが解消できる道具を教えてください。
日常的に家にあるモノなら、食器用洗剤もトイレットペーパーなどが原因のつまりが解消できます。
簡単なトイレのつまり予防方法を教えてください。
水に溶けやすいトイレットペーパーに切り替えることや、定期的にトイレの掃除をすること、タンク内の状態をチェックすることなどで、異常が早期発見ができますので、トイレ詰まりの予防に効果的です。