ここではトイレの高圧洗浄について、どのような場面で行なわれるのか、その流れや料金相場、注意点などを詳しく解説します。

トイレがつまっていて高圧洗浄が必要かもしれない、自身でどう対処したら良いかわからない場合に参考になる記事です。

高圧洗浄が必要な場面を把握し、自宅トイレでどう対応すべきか考えてみましょう。

料金面や業者選びのポイントも記載しているので、業者への依頼を検討している際にも役立ててください。

トイレの高圧洗浄！どんなケースで行われる？

水道修理業者ではさまざまな方法でトイレつまりの解消が行われます。

その中で高圧洗浄が必要となるのはどのようなケースかわかりやすく解説します。

排水管の高圧洗浄は、以下のようなトイレつまりトラブルの際に行われる場合があります。

トイレの流れが悪い場合

単純にトイレの流れが悪く、トイレの便器や便器奥に原因がみられないような場合、高圧洗浄が行われることがあります。

またローポンプなどでつまり解消を行ったものの、またすぐにつまってしまうなど慢性的なトイレつまりが発生しているような場合も高圧洗浄が必要となることがあります。

もちろん流れが悪いからといっても即時高圧洗浄を行うことを決定することはありません。

水道修理業者の経験や知識などをもとに、スムーズに流れない理由を十分に調べたうえで判断されるのが一般的です。

最初から高圧洗浄を行うのではなく、ほかの手段によるトイレつまり解消を試みた後の二次対応として高圧洗浄が行われるケースもあります。

定期的な配管洗浄（家全体の排水管高圧洗浄）

数年に一度程度のペースで、家中の排水管の洗浄を行うご家庭もあります。

この場合、トイレの排水管に限らず、キッチンや浴室、洗面や洗濯排水などのあらゆる排水管と、それらの排水が流れ着く敷地内の排水管が対象。

定期的に排水管の高圧洗浄を行うことで、排水管汚れなどによるつまりを防ぐ目的があります。

トイレの排水管が汚れや異物でつまっている場合

トイレの便器トラップよりもさらに先の排水管部分で排泄物や尿石などが固まり、排水管をつまらせてしまうことがあります。

築年数が古い住宅などでは、排水管の老朽化や劣化に伴い、トイレの排水管に汚物やヘドロ状の汚れが付きやすくなっている場合もあります。

流した際に比較的短時間で「コポコポ」「ゴボッゴボッ」と空気を含むような音がする場合、排水管がつまっている可能性が高い傾向に。

このようなケースでは、高圧洗浄機などを使用して排水管にこびりついた汚れの洗浄を行います。

トイレ以外の排水管や汚水桝につまりの原因がある場合

トイレの排水管と共通する排水管や汚水桝でつまりが発生している場合、そこから先へと水が流れずにトイレにまで水があふれてきてしまう場合があります。

トイレを流した際、一旦あふれそうなくらい水位が上がってから徐々に水が引いていくような場合、排水管や汚水桝につまりがあることも。

また流した後で、トイレ以外の水まわりで「コポコポ」と音がする場合にも、排水桝のつまりが疑われることもあります。

問題なく流れる場合でも、一時的に便器の底の水（封水）の水位が上がる様子が見られるような場合も要注意です。

このようなケースでは、いくらスッポンなどでトイレつまりの解消を試みても問題は解決しません。

排水桝などから高圧洗浄機を使って、排水管にこびりついた油やヘドロ汚れなどを洗浄する必要があるのです。

トイレ排水管の高圧洗浄の主な作業の流れ

トイレつまりに関連して排水管の高圧洗浄が行われる場合、主に以下のような作業が行われます。

流水テストでつまりの度合いや原因を確認

トイレつまりでは、最初からいきなり高圧洗浄機を使うことはありません。

まずは流水テストや通水テスト、場合によってはファイバースコープなどを使用し、つまりの度合いや原因を探ります。

もちろんお客様への状況説明は必須です。

高圧洗浄機による作業は目に見えにくいうえに費用も高くなりがちなため、お客様にとっては不安に思われることも多いでしょう。

しっかりと内容や必要性を説明し、納得いただいたうえで作業を行います。

室内または屋外側の排水管などからアプローチ

排水管を高圧洗浄する場合は、室内または屋外の排水桝から洗浄を行います。

どちら側から作業を行うかは、汚れの度合いや業者の経験などによって変わりますが、場合によっては室内・屋外両方からアプローチすることも珍しくはありません。

トイレに近い側の排水管でつまっていることが確認できている場合は、便器やフランジを取り外して便器側の排水管からアプローチすることも多いです。

便器を外さずに作業を行うこともできますが、そのままだと高圧洗浄のホースが入りにくいことや便器に傷つける可能性もあるため、手間でも便器を外して作業するのが一般的です。

便器の下に掃除口がついている場合は、そこから高圧洗浄機のノズルを差し込んで作業をする場合もあります。

高圧洗浄機を排水管に入れ込んで洗浄

高圧洗浄は洗浄ノズルが取り付けられたホースを排水管へと入れ込んで行います。

ノズルにはさまざまな種類のものがあり、水の出方や噴出される水量が異なるのが特徴。

ノズルの横にある複数の穴から水が出るタイプや回転して噴射するノズル、ノズルセンタの穴から水を噴射して原因を水圧で崩すタイプなど、汚れの程度や目的にあわせてさまざまなノズルを使い分けています。

またホースも排水管を傷つけないよう、被覆のついたホースやウレタン素材のホースなどいろいろ。

作業のしやすさや洗浄力の高さなどに影響してくるため、洗浄箇所や汚れの度合いなどに応じて選択しています。

水圧の力で汚れやつまりの原因を崩す

汚れなどでトイレの排水管がつまっている場合は、ホースを原因となる場所までおし進めて作業をします。

水圧のパワーでつまりを崩し、押し流すようにしてつまりを除去すれば、トイレつまり解消作業は完了。

排水管などが汚れている場合もあるため、その場合は屋外の排水桝などから排水管の洗浄をあわせて行うこともあります。

高圧洗浄作業の後は、つまりがしっかりと解消されたか、汚れた水が出てこないか、水漏れがないかなどチェックして作業完了です。

トイレ排水管の高圧洗浄にかかる料金相場

トイレ排水管に高圧洗浄が必要になった場合、いくらくらいの料金がかかるのかも気になるところです。

つまりの程度や建物のタイプによっても料金は変わってくるため、表を参考に相場を確認してみてください。

ここでは、以下4項目に分けて料金相場を記載します。

• 高圧洗浄の費用
• 建物ごとの高圧洗浄の料金目安
• 諸経費の料金目安
• 追加でかかる可能性がある費用

高圧洗浄そのものだけでなく、建物によって料金がどう変わるのか、諸経費や追加費用についても押さえておきましょう。

高圧洗浄の費用の目安

トイレの高圧洗浄にかかる費用目安は、次のようにつまりの程度によって変わってきます。

つまりの程度が中度であれば最大で30,000円ほど、重度になると50,000円以上の費用が発生してくることがあるのです。

つまりの状況によってどこを高圧洗浄すべきか異なるため、その作業工程によって費用が変わってきます。

作業が複雑になればなるほど、費用が高くなる傾向にあります。

トイレのつまりにより高圧洗浄が必要になった場合は、つまりの程度からおおよその費用を予想してみると良いでしょう。

建物ごとの高圧洗浄の料金目安

トイレの高圧洗浄費用は、建物のタイプによっても異なります。

ここでは、一戸建て・マンションや集合住宅・店舗や事務所の3つに分けて、費用相場をまとめました。

一戸建てよりも集合住宅や事務所などの方が、料金が高くなる傾向にあります。

集合住宅や事務所には複数の便器や排水溝があるため、洗浄すべき箇所もそれだけ多くなるためです。

また、マンションやオフィスの場所が高層であったり、狭所での作業が必要になる場合もある点から、一戸建てよりも費用が高くなりやすいです。

トイレの高圧洗浄が必要になったとき、建物のタイプも確認し相場を把握しておきましょう。

諸経費の料金目安

トイレの高圧洗浄を業者に依頼した場合、諸経費も発生します。

基本料金に加え出張費や部品代、取り外した部品の処分費などが発生する可能性があるので、以下の相場をチェックしておきましょう。

見積もりや出張費、時間外料金、休日料金などは、業者によって無料で対応してくれるところもあります。

業者ごとの料金体系と追加料金が発生する条件を、問い合わせや見積もりの際にしっかり確認しておくことが大切です。

機になる業者が見つかったら、複数で見積もりをとり、内訳や料金体系を比較するのもおすすめです。

追加でかかる可能性がある費用

トイレの高圧洗浄では、高圧洗浄作業そのものや諸経費などに加え、追加でかかる可能性がある費用があるので確認しておきましょう。

排水桝の高圧洗浄や、点検・調査費がかかることがあります。

状況によって最大20,000円ほどの追加費用が発生する場合があるので、あらかじめ業者に詳細を確認しておくことが大事です。

見積もりや現地調査の段階で、排水枡の洗浄などが必要かを確認し、追加費用の有無を尋ねてみてください。

追加の作業項目と設置状況などにより費用が左右されるので、事前の細かい確認が重要です。

水道修理業者に高圧洗浄を依頼する際の注意点

水道修理業者にトイレつまりに関する排水管の高圧洗浄を依頼する場合に、知っておくべきことや注意点などをまとめました。

高圧洗浄費用が安すぎる業者は注意が必要

水道修理業者が提示している高圧洗浄費用の中には、相場料金をはるかに下回る格安料金で提供している業者もいます。

しかしあまりにも安い料金設定となっている場合には、注意が必要です。

安価な費用で集客をし、結果として高額な追加費用を請求する業者もまれに存在します。

安い業者が必ずしも悪質というわけではありません。

しかし高度な技術や経験を必要とする高圧洗浄作業では、適正費用で作業をしてもらうのが最も安心で安全な方法だととらえた方がよいでしょう。

説明が不十分な水道修理業者も避けたほうが安心

トイレつまりが原因で修理を依頼したのに、詳しい説明もなくいきなり高圧洗浄を提案するような業者は要注意です。

本来、高圧洗浄作業を行わなくても、トイレつまりが解消できる場合もあるためです。

依頼する際は、高圧洗浄の必要性などをしっかりと説明してくれる業者が安心。

費用面で適正料金なのか不安という場合は、複数の業者に相見積もりを依頼するのがおすすめ。

本当に高圧洗浄作業が必要なトイレつまりなのか、作業内容の判断も含めて信頼できる業者に任せるようにしましょう。

マンション・アパートは管理会社や大家に相談が必須

高圧洗浄を水道修理業者に依頼する際、マンション・アパートの管理会社や大家に事前に相談しておくことも忘れないようにしましょう。

自身で業者を選び依頼した場合、費用を負担してもらえなかったり大家との関係が悪化する場合があります。

集合住宅の場合、共有部分である排水管は管理会社や大家に管理の権限があるため、居住者が勝手に業者に依頼するのは禁止事項となっています。

管理会社や大家が提携している業者を手配してもらい直してもらうのが、一般的な流れです。

トイレのトラブルは慌ててしまいますが、まずは管理会社や大家に相談して指示を仰いでください。

自分でトイレの高圧洗浄はできるの？

トイレの高圧洗浄は、水道修理業者に依頼することで対処してもらえます。

一方、トイレの高圧洗浄は自身でも対処できるのでしょうか。

自分でも作業はできるのか、注意点はあるのかについてみていきます。

家庭用高圧洗浄機を使えば自分でも作業は可能

家庭用高圧洗浄機を使用すれば、自分でトイレの高圧洗浄をすることが可能です。

高圧洗浄機のホースを便器に差し込み、洗浄機から水を放出します。

その後、バケツなどに汲んだ少量の水を便器に流し、きちんと水が流れるかを確認しましょう。

トイレのつまりが気になるとき、このような方法で対処することができます。

高圧洗浄機を使用する場合は、正しい使用方法のもとトイレの状況をよく確認しながら慎重に進めてください。

おすすめできない理由

自身でトイレのつまりを解消するために家庭用高圧洗浄機を使用する方法がありますが、実際はあまりおすすめできません。

なぜなら、以下のようなトラブルを引き起こす可能性があるからです。

• 配管や便器を破損するリスクがある
• 汚水が逆流・飛散して衛生的に危険
• 詰まりを奥に押し込んでしまう可能性がある
• 詰まりの位置を正確に特定できない
• 結果的に費用が高くなる可能性がある

高圧洗浄機の水圧により配管や便器の破損や、汚水の逆流、つまりがひどくなるなどの事態を招く恐れがあります。

家庭用高圧洗浄機は、業者が使う専用機器に比べて水圧が弱く、状況に合わせた細かな調整も難しいため、思ったような効果が得られないことがあります。

特に、つまりの場所を正確に把握できないまま水圧をかけると、完全に流しきれず異物を奥へ押し込んで状況を悪化させてしまうこともあります。

結果的に修理が大掛かりになったり、業者に依頼した際の費用が高くなってしまうケースもあるため、高圧洗浄が必要なつまりは無理せず専門業者に相談した方が安心です。

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高圧洗浄が必要なつまりを回避する予防策

トイレのつまりは、状況によって高圧洗浄が必要になる場合があります。

このような大がかりな事態にならないよう、日ごろからトイレのつまりを予防することが大切です。

以下4つの予防策をご紹介するので、トイレがつまらないよう意識していきましょう。

• トイレットペーパーの使用量を適切にする
• トイレットペーパー以外は流さない※「流せる」製品も注意
• 水量を増やして流す
• 月に1回は配管も意識した清掃をする

さっそく実践できる予防法から行なってみてください。

トイレットペーパーの使用量を適切にする

高圧洗浄が必要なトイレのつまりを防ぐため、トイレットペーパーは適切な量を使用しましょう。

大量のトイレットペーパーを流すと、つまりの原因となります。

1回に使用するトイレットペーパーの量を最小限に抑えるのを心がけてください。

多くのトイレットペーパーを流す場合は、回数を分けて水を流すようにしましょう。

トイレットペーパーの量を加減するだけでつまりを予防できるので、日ごろの生活で意識してみてください。

トイレットペーパー以外は流さない

トイレのつまりを防ぐためには、トイレットペーパー以外のものを流さないことも大事です。

排水管はトイレットペーパーが水に溶けることを前提に作られているため、それ以外の紙製品や異物はうまく流れずに残りやすく、つまりのリスクが高まります。

また、近年は「水に流せる」と記載された便利な製品も増えていますが、これらも油断は禁物です。流せるティッシュやおしりふき、ペット用のトイレ砂などは、トイレットペーパーほど分解が早くありません。

少量なら問題なくても、使用量が多かったり、節水型トイレで水の勢いが弱かったりすると、排水管で引っかかりやすくなります。

流せるといっても、条件次第でつまる可能性があるという意識を持つことが大切です。

普段からトイレットペーパーだけを流すようにしておけば、大きなトラブルを防げます。

水量を増やして流す

水量を増やして流すのも、トイレのつまりを防ぐ方法として有効です。

いつも「小」で流していると、水の量が足りずトイレの流れが悪くなります。

その結果排水管につまりが起きる場合があるので、レバーを適切に使い分けて水量を増やして流すことが大切です。

トイレットペーパーの量などからときどき「大」でも流し、適切な水量を確保してみましょう。

適切な水量を保てると、水が流れにくくなったりつまりが起きるのを防げます。

月に1回は配管も意識した清掃をする

トイレのつまりを高圧洗浄で対処するような事態を避けるため、月に1回は配管も意識した掃除をすると良いです。

市販のパイプクリーナーや重曹などを使うと、配管の掃除ができます。

トイレ用として販売されている薬剤を使用すると、よりしっかりと配管部分まで掃除ができるでしょう。

日々のトイレ掃除と合わせて、定期的な配管掃除を心がけるだけでもつまりを予防できるのでぜひ試してみてください。

月に1度の配管掃除をするだけでも、つまりトラブルが起きるのを防げます。

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