
トイレつまりをサンポールで解消!昔から利用されているその実力を徹底解説
最近、トイレの水の流れが悪いって感じていませんか?また、トイレの水を流すと「ポコポコ」って音が鳴るなど、違和感を憶えていませんか?これは、トイレのつまるサインかも知れません。
トイレは一度つまってしまったら、解消するまで使えないので、家族みんなが困ってしまいます。この記事では、トイレ洗剤でも有名な「サンポール」を使った清掃方法や、トイレのつまり解消方法について、正しい使い方を解説していきます。
最近、トイレの状態が悪いと思っている人は、是非、参考にしてください。
記事の内容
サンポールによるトイレのつまり解消
トイレのつまりには、さまざまな原因があり、サンポールでそのすべてを解決することはできません。トイレのつまりの原因をしっかりと特定し、サンポールが使えるか判断する必要があります。
サンポールってどんな商品?
トイレの掃除用品ならサンポールって方も多い、緑のボトルで有名な商品です。現在では、さまざまなトイレ用洗剤が販売されていますが、サンポールは昔から知られている洗剤です。サンポールは、大日本除虫菊株式会社の商品です。大日本除虫菊株式会社と聞いてもよくわからないと言う人には、殺虫剤のキンチョールや蚊取り線香で有名な「KINCHO」と一緒の会社です。
サンポールは、1960年に初めて日本塩酸工業株式会社によって販売された商品で、その後、1990年にサンポール株式会社を経て大日本除虫菊株式会社に販売が移り変わっています。本年が2020年なので、実に60年前から使われているちょーロングヒット商品なのです。
サンポールで解決できるトイレのつまりや汚れ
トイレがつまる原因には、大きく3つあります。1つ目は「水に溶けない大きな物を流した」、2つ目が「トイレの便器や排水管の故障や破損」、3つ目が「汚れの蓄積」です。
サンポールが得意とする原因は、日々の汚れの蓄積です。特に尿石や黄ばみ、水垢といったトイレ特有の臭いや汚れを落とす力が強く、これまで愛用されてきました。
トイレは毎日使うもの。定期的にしっかりと掃除していなければ、日々の汚れがどんどん溜まっていきます。大便のかす、小便による尿石、黄ばみ、黒ずみ、カビ、髪の毛、小さなゴミ、嘔吐物、トイレットペーパーのかすなど、原因は実にさまざまです。
トイレのつまりの原因
尿石や黄ばみなどは、人の尿や便に含まれるカルシウムイオンやアンモニアイオンによるものです。特にカルシウムは骨や歯の原料であり、トイレに蓄積すると少しずつ固まって行き、尿石といった塊になります。この尿石にアンモニアが付着することで黄ばみの原因となり、トイレ特有の異臭が発生していきます。
トイレの便器や排水管に尿石が蓄積して固まったことに、さらにさまざまな汚物が絡みつきヘドロ状になることで、トイレがつまります。
サンポールと使うとどうして、尿石や黄ばみが落ちるの?
サンポールは、簡単に言うと酸性洗剤です。サンポールには塩酸(9.5%)・界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウム塩)・洗浄助剤・増粘剤・香料・着色剤などが配合されているようです。特に塩酸が9.5%配合されており、この塩酸の力によって汚れを溶かして落とします。
尿石はカルシウム、異臭はアンモニアが原因です。サンポールに含まれる塩酸はこの2つを非常によく溶かす作用があります。科学的に原因を溶解、分解して汚れを取り除くので、簡単に作業が行えることで、人気になっています。
入れたら危険、混ぜたら危険な薬剤
サンポールは強力な酸性洗剤で、商品ボトルに「まぜるな危険」と大きく印字されています。トイレ用洗剤には、その用途によって「中性洗剤」、「酸性洗剤」、「塩素系・漂白剤」がありますが、酸性のサンポールと混ぜてはいけない洗剤は、「塩素系・漂白剤」です。「酸性洗剤」と「塩素系・漂白剤」が混ざると化学変化が起こり、人体に有毒な塩素ガスが発生し、吸い込むと吐き気や頭痛、呼吸困難や失神が起こることがあり、最悪、死ぬ可能性もあります。
「塩素系・漂白剤」には、次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムが配合されているので、良く確認しましょう。商品では、ハイターやブリーチ、その他にも「カビキラー」などが知られています。サンポールとこれら洗剤を混ぜる、または一緒に使うことは絶対にやめてください。
サンポールを使ったトイレのつまり解消法
強い酸性の力で汚れを落とすサンポール。一般的な用途は、尿石や黄ばみの洗浄やトイレの排水管洗浄ですが、トイレがつまり時の解消法としても利用することができます。ここからは、トイレがつまった時の正しいサンポールの使い方について解説していきます。安全に使用するために、1つ1つ確認していきましょう。
用意するもの
トイレのつまり解消法として、準備したい機具は、「バケツ」、「汲み取り用の柄杓(又は灯油ポンプなど)」、「新聞紙又はビニールシート」、「トイレ用ブラシやトイレシート」です。
また、自分の身の安全を守るために、「手袋、エプロン、三角巾、マスク、防御メガネ」を用意しましょう。サンポールは酸性の液体なので、皮膚に付くと肌荒れの原因となり、目に入ると視力低下や失明の危険が、口に入ると口腔内がただれることもあります。しっかりと自分の身を守るようにしましょう。
サンポールを使用する前のトイレの準備
酸性のサンポールが、便器以外の壁や床、タイルなどに付着すると腐敗や変色、サビなどの原因となります。そのため、便器周辺を新聞紙やビニールシートで養生することをおすすめします。
次に、トイレのドアを開けて置きながら作業を行います。サンポールに含まれる塩酸は揮発性物質なので、空気中にどんどん揮発していきます。そのため閉め切ったトイレでは危険が生じる恐れがあり、換気しながら作業を行ってください。
掃除の仕方
サンポールの使い方について、KINCHOのネットサイトを参照に解説していきます。今回は、特にトイレの便器と排水管のつまりを解消する方法について、紹介していきます。
- まず、便器内の水を柄杓や灯油ポンプで、抜き取ります。便器内に水が貯まっていると、サンポールの濃度が薄くなり、効果が弱くなるので、便器内の水を汲み取りましょう。
- トイレの回りを養生した後に、トイレの扉を開け、換気を十分にします。
- 「サンポール」を便器の汚れのひどい部分に原液20mlくらいを直接かけます。トイレのつまり解消では、排水管の置くまでサンポールが浸透するように、50~100mlと多めに流し込みます。
- 簡単な汚れでは、2~3分程度ですが、排水管のつまり解消では、そのまま、15分~30分程度放置します。(便器内の尿石の除去には、ブラシなどを使って、便器を磨くときれいになります。)
- 最後に、バケツ1杯程度の水を流してください。水の流れ方を見て、つまりが解消されているか判断します。
- 頑固な汚れやつまりの除去には、同様の作業を何度か繰り返し行うことで、汚れが落ちることがあります。
注意点
- 作業中、目にサンポールや汚物が入った場合は、すぐに水で十分に洗い流し、異常がある場合は医師の診断を受けましょう。
- サンポールが口に入った場合は、口を大量の水で良くすすぎ、医師の診断を受けましょう。
- 小さな子どもの手が届かない場所に保管してください。
- 直射日光は避け、涼しい場所には保管しましょう。
- タイル目地やコンクリートを清掃する場合は、サンポールを水で5~6倍に薄めた液体で行いましょう。その後しっかりと流水で洗い流しましょう。
- 酸性のサンポールは、金属を腐敗させ、サビや劣化の原因になります。サンポールが付着した場合は、しっかりと洗い流してください。
- 塩素系・漂白剤の薬剤とは混ぜない、一緒に使わないことを徹底してください。有毒な塩素ガスにより、人体が危険にさらされます。
サンポールの種類と価格
KINCHOのブランドで販売されているサンポールですが、製品は1種類だけで後は容量の違いだけです。一般的なスーパーやホームセンターなどで、500 mlボトルから5Lボトルまで、5種類が販売されています。
価格は、500mlボトルで150円程度、5Lでも1,500円程度と格安で手に入れることができます。この価格帯にして、強力な効果がロングセラーの秘訣かも知れません。
サンポールの代用になるおすすめの洗浄剤
トイレつまり解消に使える洗浄剤は、サンポール以外にもいくつかあります。もしも類似する商品が自宅にあるのであれば、あえてサンポールを購入せずにそちらを使ってつまりを解消するのもありでしょう。
それではおすすめの洗浄剤を紹介しましょう。
デオライトL
デオライトLは和協産業から販売されている洗浄剤です。
便器や配管の尿石を素早く融解する効果があるため、尿石などが原因によるつまりや悪臭解消に効果があります。
業務用尿石除去剤としてつくられた酸性液剤ですが、家庭で使用しても全く問題はない成分と濃度になっています。
水を汲み出した状態の便器内にデオライトLを流し込み、15分ほど放置した後、水位が下がっているのが確認できたらバケツ一杯の水を流し込めばOKです。
各種ホームセンターやオンラインショップなどで購入可能、1kg1,000円前後で購入できます。
除菌洗浄トイレハイター
トイレハイターは強アルカリ性(次亜塩素酸塩)の洗浄剤です。
タンパク質の溶解を得意とする成分のため、トイレットペーパーや排泄物、嘔吐物などによるトイレつまりに有効です。
水に溶けるタイプのおそうじシートなどが原因でつまってしまった場合も、トイレハイターの成分がシートの素材を溶かしてくれます。
つまり解消に使う場合は、便器内の水をできるだけ汲み出した状態でトイレハイターを流し込み、20分~30分ほど放置したのち、バケツ1杯の水をゆっくりと高い位置から流し込めばOKです。
まとめ
トイレ掃除と言えばサンポールと言うくらい有名な商品です。今回は、トイレのつまりの解消法について、サンポールを使った方法をご紹介しました。トイレの汚れは、日々の汚れの蓄積によって、排水管内で汚物がつまることがほとんどです。サンポールは排水管清掃でも、ただ原液をトイレに入れてしばらく待つだけの簡単作業です。是非、定期的な排水管清掃にサンポールを利用して、つまりの予防に役立てましょう。
トイレのつまりの原因にはさまざまあるので、もし、サンポールを試してもつまりが解消できない場合は、別の方法を検討するか、専門業者を呼びましょう。
サンポールによるトイレのつまり解消に関するよくある質問
- サンポールはどこで買えますか?
- ホームセンターやネットショッピングで購入できます。
サンポールの使い方はこちら
- サンポール以外におすすめの洗浄剤を教えてください。
強力な尿石除去剤のデオライトLがおすすめです。
- サンポールなどの薬剤で直せないトイレつまりの種類を教えてください。
- 固形物、大量の紙などが原因のつまりが直せません。
簡単なトイレのつまり予防方法を教えてください。
水に溶けやすいトイレットペーパーに切り替えることや、定期的にトイレの掃除をすること、タンク内の状態をチェックすることなどで、異常が早期発見ができますので、トイレ詰まりの予防に効果的です。
トイレ小便器のつまりの予防方法を教えてください。
定期的な掃除が必要です。男性用トイレの小便器は、尿石が溜まりやすいので、日常頃から小便器の中に尿石防止の薬などを置いておくのがおすすめです。